おかえりモネ感想-第22週「嵐の気仙沼」10月11日(月)~10月15日(金)放送分

第22週「嵐の気仙沼」
10月11日(月)~10月15日(金)

目次

第106回(10月11日放送)

ある週末、新次(浅野忠信)と亮(永瀬 廉)が永浦家にやって来る。七回忌を迎えた雅代(竹下景子)に線香をあげにきてくれたのだ。その後、亮は、耕治(内野聖陽)に船の購入の資金繰りについて相談をする。耕治から「頭金をもう少し用意した方がいい」と言われた亮は、滋郎(菅原大吉)や漁労長(平野貴大)たちに相談をする。一方、百音は菅波(坂口健太郎)と電話で、大事な事柄について話し合っていた。

https://www.nhk.or.jp/okaerimone/story/week_22.html

新次とりょーちんが、永浦家にやってきた!
いよいよりょーちんの話も進展するか…?

居間の奥は、長机とホワイトボードで塾の準備ができてる…!

2人が訪ねてきたのは、おばあちゃんの七回忌のお参りの他に、
りょーちんが自分の船を購入するための資金繰りを、
銀行マンである耕治に相談するためだったんだな…。
ただ、船の購入にはもう少し頭金が必要だと諭される。

そこでりょーちんは、船の購入資金を稼ぐために、マグロ漁に挑戦することを、
漁協で他の漁師たちに提案。
そしてその様子を偶然聞いてしまうモネ。
危険を伴う漁だけに、モネの天気予報が役に立つ場面も来るだろうか…!

一方で新次は、もう船には乗らないと頑なに言い張っていた。
それはやはり、昔を思い出すからなんだろうか…。
今は農業という新しい道に進み始めていて、もう漁師には戻らないということなんだろうな。
…気持ちは分かるけど、切なbい。

そもそも、りょーちんと新次は、最近は顔も合わせていなかったとは…。
親子って距離が近いからこそ、意見や方向性が食い違うと難しいよなあ。


菅波先生は、モネとの電話での会話の中で、いよいよ、永浦家に挨拶する決意を固める。
しかし、1人ではどうにもできないから助けて欲しいとモネに懇願。
分かる、その気持ち、良く分かるぞ菅波…!
自分は結婚していないけれど、シチュエーションを想像するだけで鳥肌が立つ。
それにしても、パートナーに「助けてください」と、
素直に言えるようになった菅波先生は、良い意味で、変わったなあ…。

そう言えば、りょーちんの漁協の場面では、サンドイッチマンの2人が漁師A・漁師Bとして登場。
セリフもちゃんとあるし、風貌や言葉遣いがまったく違和感が無いのも凄い!
あと、朝ドラ受けで博多大吉から、「モネちゃんは立ち聞きが過ぎる」と突っ込まれていて、
「確かに!」と思わず納得してしまった…。

第107回(10月12日放送)

百音は、滋郎に海上気象の解析や詳細情報などの提供をできないかと提案するが、全く相手にされない。さらに、市役所に提案していた「けあらしツアー」も断られ…挙句あげくの果てには、三生(前田航基)からも意見される。落ち込んだ百音はサヤカ(夏木マリ)に電話をする。そんなある日、農家の女性(小野寺ずる)が、畑の野菜の生育と天気の関係について、相談にやって来て…。

https://www.nhk.or.jp/okaerimone/story/week_22.html

モネは、漁協に気象情報サービスを提案するも相手にされず、
市役所に提案していた「気嵐ツアー」も企画を却下されてしまう。
営業活動に奔走するも、なかなか実を結ばない日々…これは大変だわ…。

そこでモネは、サヤカさんに連絡を取る。久しぶりー!
上手くいかない状況を説明するモネに対して、サヤカさんは早速「100年早い」と一喝!

地元の人に1ヶ月で信用されるなんて甘いと断言。
このきっぱりと言い切る威勢の良さがサヤカさんっぽいなー!
モネは凹んでいるけれど、見ているこっちは久しぶりのやり取りに、思わずニヤニヤしてしまった。


クリスマスイブの日、みーちゃんはおめかしして喫茶店でりょーちんと待ち合わせ。
傍目から見る限りでは、りょーちんと良い雰囲気。
…でも、またしても仲は発展しなかった…。

どうしてもあと一歩、りょーちんの心に踏み込めないみーちゃんは、
モネに頼って、りょーちんの気持ちを聞き出そうと懇願する。
東京でりょーちんが失踪した、あの夜と同じように。

…でもやっぱり、2人の仲のことは、自分自身で聞くべきだよね。
お互いに心の内をさらけ出すのが苦手だからこそ、一度腹を割って話す機会があれば良いのに。
ただ、それでみーちゃんが徹底的に傷つく可能性もあるけれど。


天気に関する相談サービスも受け付けているモネの元に、農業を営む女性が訪ねてきた。
相談ごとは、ここ数年、畑に降る雨の量が少ないのではないか、何か理由はないかという内容。
モネはさっそく現地に赴き、過去の気象データを調べるも、やはり降水量は減少していることが判明。
そのことを農家の女性に伝えるも、「この先どうなるのか」と訊かれて何も答えられず、
結局女性は落胆して帰ってしまう。
あまりにも申し訳なくて、相談料も取ることができなかった。

確かに、相談する側からしたら、どうすれば今よりもっと生活が良くなるのかという
解決策を提示して欲しかったはず。
気象情報はあくまでも、解決策を決めるためのひとつの指針にしかすぎない。

モネは一人で抱え込まずに、農業や漁業の知識や経験のある人と連携しながら、
問題を解決できる体制を作れたら良いのだけど。
かつて鮫島さんをサポートしたときに、医療面で菅波先生にも加わってもらったように。
さすがに気象予報士1人では、できることは少ないと思うよ…。
自分も同じ気象予報士だけど、1人で課題を解決することの限界を、日々痛感しているもの。

こうして、気仙沼での事業がなかなか軌道に乗らずに悩むモネは、
菅波先生の着信も拒否してしまうのだった…。

今日はポジティブな内容が少なくて、正直見るのがキツかった。
明日はもっと状況が好転していると良いな…。

第108回(10月13日放送)

2020年元旦。未知(蒔田彩珠)は亮に「漁から帰ってきたら話をしたい」と伝える。百音が天気図を見ていると、亮が漁から戻ってくる日の気仙沼市周辺は、風速15メートル以上の風が吹き、海がしけることがわかった。滋郎に「漁に出ている船に戻るよう伝えてほしい」とお願いするが、全く相手にされず、電話を切られてしまう。

https://www.nhk.or.jp/okaerimone/story/week_22.html

菅波先生からの着信を取らなかったモネは、電話ではなくLINEでやり取りを始める。
口を開いたら、そして菅波先生の声を聞いたら、感情が溢れ出そうになってしまうから、かな…?

声の代わりにLINEで弱音を吐くモネに対して、菅波先生の返信は突き放したようにも思えるものだった。
「東京に戻りますか?」
「あなたが選んだ道でしょ?」
…決して安易な同情には流されない。
すっかり忘れていたけど、昔の菅波先生はこうだった。
付き合っていても甘くない、それが #菅モネ 。


年が明けて、ついに2020年1月に突入!朝ドラとは思えない…!
正月も漁に出るりょーちんに対して、みーちゃんは姉に頼らず、ちゃんと自分で、
りょーちんに自分のことを話してほしいと頼めた…!
ただりょーちんの回答は、「漁から戻ってきたら話す」か…。
これはフラグ立っちゃったな…。このあときっと何か起こるぞ。

そして実際に、その「何か」の兆候をモネは掴む。
気象庁発表の天気図にはない、低気圧性循環を発見していた。
この「低気圧性循環」は、北半球では反時計回りの風による渦を表す気象用語。
この場合は、まだ低気圧にはなっていないけど、今後発達したら低気圧になりそうな、
低気圧の赤ちゃんみたいなもの、と考えてください。

ともあれ、予測値と実測値が違う!
これはまさに、局地気象予報の出番だ!
モネはさっそく、ウェザーエキスパーツ社に連絡。
久々に野坂さんが登場!嬉しい!

気象庁の数値予報のデータだけならネットから無料で入手できるけど、
今回は気象庁の予報とモネの局地気象予報が異なるため、
ウェザーエキスパーツ社が独自に取得したデータが必要な状況。
モネが会社を辞めなかったことが、ここで効いてきた!
離れていても、「天気予報はチーム戦」!


野坂さんの調査でも、やはり気象情報は予測とは異なることが判明。
さっそくモネは、ラジオで天候の急激な悪化を伝え、漁協にも注意喚起を行う。
例によって今回も漁協長から相手にされないモネは、
実際に漁協に足を運んで、改めて危険性を訴える。
モネの「しつこさ」に根負けした漁協長は、ついに船舶に無線を入れることを決意。
モネの想いがついに通じた…!

ただ、モネが地元の人に受け入れられるための一番の方法が「しぶとさ」というのは、
「正論だけでは人は動かない」ことを示す上で理解はできるんだけど、
結局モネがゴリ押しして漁協長を根負けさせただけなので、
見ている側としては正直スカッとしないのも確か。
個人的には、モネには気象予報士として、理路整然と漁協長を説得して欲しかったけど、
そもそも漁協長がモネの話を聞こうとしなかったから、仕方ないのか…。

第109回(10月14日放送)

夜、百音の予測通り気仙沼市は風が強まり、海は大しけとなる。そこへ、滋郎から「亮が乗っている船が低気圧にはまって動けなくなっている」との連絡が入る。百音は、野坂(森田望智)、内田(清水尋也)とも連携し、天候を分析して打開策を探る。未知をはじめとする永浦家の面々、幼なじみたち、そして新次は、それぞれの場所で亮の無事を祈り続ける。

https://www.nhk.or.jp/okaerimone/story/week_22.html

モネの予測通り、やはり低気圧が発達して、宮城県沖は大しけになった!
漁協長からの無線によって、漁船は次々と港に戻ってきたものの、
りょーちんの乗った船だけ、港に戻れず海に取り残されてしまった…。

ウェザーエキスパーツ社では、野坂さんに加えて、
風のエキスパートでもある内田くんも参戦してきた!
モネたちの検討の結果、りょーちんが乗った船は、
その場で6時間待機して、低気圧の通過をやり過ごした方が良いと判断。
早速漁協長にも連絡を行う。

みーちゃんも、三生や悠人も、永浦家の面々も、皆りょーちんの船を無事を祈る。
東京のすーちゃんも、マモちゃん…いや内田くんが急に会社に行ったことで、
気仙沼の嵐とりょーちんの件を知った模様。

そして、ずっと漁から離れていた新次が、漁協にやってきた!
早速りょーちんの船に今後の行動をアドバイスする新次。
それは、かつての漁師としての経験と知識に基づく的確なもの。
その新次の風の読みは、モネたちと同じ見解だった…!


みーちゃんは、りょーちんの危機に直面して、完全にネガティブ思考に陥ってしまっていた。
島に、海に、漁に…様々なものに「縛られてきた」と吐露するみーちゃん。
まだ自分の気持ちも話せていないし、相手の気持ちも聞けていない。
後悔の念が自らを責め立てる。

そんな妹の姿を見て、姉は再びウェザーエキスパーツ社に電話を掛け、
もっと何かできることは無いかと尋ねる。
そこで電話を代わったのは朝岡さん!この展開はアツい!

「気象予報士は、予言者じゃない」
「祈るしかない経験を、私たちは何度もしてきた」
「これ以上できることは、ありません」
気が動転しているモネに、朝岡さんは落ち着いた声でそう諭す。
その言葉でモネも冷静さを取り戻し、みーちゃんを優しく抱きしめる…。

モネたちや新次の見立ての通り、低気圧の移動速度は速かった模様。
…さて、りょーちんの船の安否は?
大丈夫、だと思うけど…。

モネは新次と連携して、気象情報を漁業に役立てる体制を構築するのが、今後ベストなのだと思う。
モネは周りからの信頼がない状況で孤軍奮闘せずに済むし、新次もこれまでの経験が活かせるし漁師にも顔が利く。
今後も漁に出るはずのりょーちんを、2人で支えて欲しい…。


これまでこのドラマでは、モネや朝岡さんの予報によって、
色んなことが上手く行った事例ばかりで、
視聴者から「ご都合主義」「モネは苦労知らず」と言われていた部分もあっただけに、
もっと早く、今回のような「祈るしかない状況」に出くわして欲しかったな…。

確かに、我々が相手にしているのは自然現象だ。
大きな低気圧や台風が接近するのが分かっていても、
気象予報士は進路を変えたり勢いを弱めたりすることはできず、
予測して避難を促すことしかできない。
そのたびに、己の無力さを痛感することになる。

…でも、この自然に対する人間の無力さこそが、
気象予報士として、また防災を考える上でのスタート地点なのだと、自分は思う。
大半のものが変えられない中で、それでも少しでも人や物の被害を減らすために、
微力だけどできることをやっていく。
モネや朝岡さんたちの姿を見て、自分も改めて、その原点を見直すことができた。

第110回(10月15日放送)

未明、漁協に亮の船から無事との知らせが入った。滋郎から連絡を受けた百音は、未知たちと一緒に安堵どする。耕治は、新次と電話で亮の無事を喜ぶ。亮の船が港に戻り、百音は未知に亮を迎えに行くよう背中を押す。そして、二人は話し合うが、すれ違ったままの状態が続く。その様子を見た百音は…。

https://www.nhk.or.jp/okaerimone/story/week_22.html

漁協長からモネの元に電話が入る。
りょーちんの乗った船は、無事だった!!

みーちゃんがりょーちんに会うために漁協に到着すると、
りょーちんは既に戻ってきていて、迷惑をかけて済まなかったと、皆に頭を下げていた。
りょーちんはひとしきり謝ったあとで、みーちゃんに連れられて
モネの職場に足を運び、モネにも謝罪する。
モネのやろうとしていることを、りょーちんもようやく分かってくれたか…!
そしてモネに促され、みーちゃんとりょーちんが、いよいよ二人で本音を話し合う!


最初は、いつも通り「大丈夫」を繰り返すりょーちん。
そして「自分といると不幸にしてしまう」とも。
しかし、その相手を傷付けないための「大丈夫」が、
結果的に相手を傷付けてしまっている。
ただ今日は、その「大丈夫」の先に踏み込まなくてはならない!

みーちゃんの気持ちがりょーちんに届かず、2人の話し合いが決裂しそうになったとき、
モネが2人を引き止め、りょーちんの気持ちを引き出すための助け舟を出す。

「りょーちん、『大丈夫』って言いながら、本当はどう思っていたの?」

その問いかけに対し、ついにりょーちんは本音を口にする。

「『お前に何が分かる?』…ずっとそう思っていた。俺以外の全員に!」

モネはその本音を受け止めた上で、
それでもずっと一緒にいてそばを離れなかった人のことを
突き放さないで欲しいと、優しく諭す。
りょーちんだって、その人の存在も、その人の想いも分かっていた。
だからこそ、その人に…みーちゃんに苦労をかけたくないと思ってしまう。

そんなりょーちんに、みーちゃんは歩み寄り手を取って、
「一緒にいたいってだけじゃダメなの?」
と問いかける。
それは同時に、「大丈夫」と言いながら壁を作っていたりょーちんの心に、
風穴を開ける一言でもあった。

心が素の状態に晒されたりょーちんは、ついに心の奥底にある願望を口にする。
「幸せになって、良いのかな?」
みーちゃんは、何も言わず静かに頷く。
そんな彼らに、朝の光が、彼らを優しく照らしていくのだった…。


りょーちんもみーちゃんも、本音を出すのが苦手だからこそ、
あの場にモネがいたのは大きい。
本当なら、2人っきりで話をつけなきゃいけない場面なんだけど、
モネがいなかったら本音を引き出せずに、こじれっ放しになっていたはず。
ほんと、世話の焼ける2人なんだから~。
今後もこの2人には、本音で付き合える仲になって欲しい…。

一方でみーちゃんは、りょーちんのために、東京の大学に行くことを諦めるんだろうか?
みーちゃんのやりたいことも、来週固まるのかな?
いや、もうラストまで時間が無いだけに、きっと方向性も見えてくるはず。


りょーちんは、自己肯定感が低いんだよね…。
自分自身に価値が無いと思い込んでいるから、
周りの人を不幸にさせてしまうと思ってしまうし、
周りからの愛情を素直に受け取れないし、
本音を語らずにずっと一人でいたいと思ってしまう。

「大丈夫」という言葉も、相手との距離を取って壁を作ることで、
自分が傷付かないようにするための言葉でもある。

これらはすべて、自分も日々思っていることだけに、
りょーちんの考えが分かり過ぎて辛い。
思い当たる節が、あまりにもあり過ぎる……。


ここ2週間くらいは、少しテンションの下がった時期もあったけど、
なんだかんだ言って、やっぱりこのドラマは色んな意味で自分に刺さるんだよなあ…。
あと少し、最後まで見て良かったと思える結末になって欲しい。

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プロフィール

気象予報士。ほぼ独学で第55回気象予報士試験に合格。新潟県上越市出身。川崎フロンターレのサポーターで、全国各地へのサッカー観戦やご当地グルメの食べ歩き、温泉めぐりが趣味(現在自粛中)。好きな季節は春、好きな雲は積雲。SEから気象に関する仕事への転職に向けて準備中。

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