おかえりモネ感想-第8週「それでも海は」7月5日(月)~7月9日(金)放送分

第8週「それでも海は」
7月5日(月)~7月9日(金)放送分

目次

第36回(7月5日放送)

2015年の年の瀬、百音(清原果耶)は三度目の気象予報士試験に意気込みつつ故郷・気仙沼へ帰省する。実家でも勉強に励む百音だったが、島では亜哉子(鈴木京香)についてあるうわさが浮上していた。亜哉子が気仙沼本土でしばしばある男性と会っているというのだ。百音は未知(蒔田彩珠)と2人でことの真相を確かめようと、本土へ出かける亜哉子のあとをつけるが……。

https://www.nhk.or.jp/okaerimone/story/week_08.html

今週はモネが島に戻るということで、同級生や妹の話が進むのかな?
そう言えば、1週間ごとに海の回と山の回を繰り返している気がする。今週は海の回か!

かつて菅波先生がモネに言った「2週間じゃなくて13日」という言葉を、今では逆にモネが菅波先生に言うようになるなんて!このやり取りひとつ取っても、モネが成長していることが良く分かる。
そして、モネへのクリスマスプレゼントになわとびって…菅波先生、ほんとそういうとこだぞ!!しかもビニール製ではなく布製の縄…跳びづらそう…。

気仙沼の実家に帰っても、モネは机に向かって試験勉強。
実技対策もしっかりやってる!トレーシングペーパーの使い方も、バッチリじゃないか…。
実技試験では、複数枚の天気図を見比べて、低気圧や雨雲の位置や速度を割り出す問題が出題されるので、解答用紙とともにトレーシングペーパーも1枚配布されるのです。いかに手早く必要な情報を写し取って解答を導き出せるか…それもまた、実技試験合格に必要なスキルだったりします。

すーちゃんは仙台の短大を卒業した後は、東京に行こうと考えているのか。
でも、インスタグラマーでもある原宿のショップ店員にそそのかされて上京するというのは、ちょっと…いや大分心配だ…。
あと、インスタグラマーが朝ドラに登場する時代なんだな…ちょっと感慨深かった。

モネの母親の亜哉子は、島の外でおめかしして頻繁に誰かに会っている模様。そしてそれが島中の噂になる…これも田舎あるあるだよなあ。

以前、耕治と亜哉子の馴れ初め話に登場した、耕治の「忘れられない初恋の人」が、りょーちんの母親であったことが判明。また随分狭い範囲での四角関係だったんだな…。みなみさん?

朝ドラ受けも今日は無し。
7月前半は、一年で一番災害が起こりやすい時期。現時点でも既にまとまった量の雨が降っているだけに、少しの雨でも二次災害が心配。
気象情報をこまめに確認して、今週もご安全に!

第37回(7月6日放送)

実は、亜哉子は、新次(浅野忠信)の通院を手伝っていた。かつて、永浦家と及川家は家族ぐるみで仲がよく、耕治(内野聖陽)と新次、その妻・美波(坂井真紀)は、亀島でともに育った幼なじみだった。震災前の2010年、新次は新しい船を買う相談をするため、よく永浦家に来ていた。にぎやかに話す大人たちを横目に、百音、未知そして、亮(永瀬 廉)は、静かにおしゃべりを楽しんでいた。

https://www.nhk.or.jp/okaerimone/story/week_08.html

いよいよ、りょーちんの両親の話の核心へ…。

永浦家と及川家は、家族ぐるみで仲が良かったとは。永浦家には、年季の入ったカラオケの機材まで置いてある。宴会が行われるたびに、このカラオケで歌っていたんだな…。
これが6年前…2010年か。長浦家と及川家のみんなが楽しそうで表情がすごく良い!…それだけに、このあとの展開を見るのが怖くなるな…。

新次は銀行員である耕治に新しい船の購入を相談。無事船が納品され、船の前でりょーちんの母親の美波さんも含めて及川家の3人で記念撮影。そのときに撮った写真を、りょーちんと新次は、ずっと見ていたんだな…。

そして、その写真が泥に浸かる日が、訪れてしまった。

3月11日、午後3:10の留守番電話…。
美波さんが最後に留守番電話に残した時刻が、14:46の震災直後ではなく、位牌を持って津波から避難しようとした15:10なのが、リアルで切ない。

震災を直接的に表現しなくても、震災前と震災後の営みの違いを描くだけで、十分悲惨さが伝わってくる。
震災から10年が経つけれど、あの生々しい記憶がまだ我々の中に残っているだけに、ドラマでは直接的な表現を極力避けて、丁寧に話を進めているのが、本当にありがたい。
でもやっぱり、それでも辛いな…………。

そして話は現在へ。菅波先生からもらった縄跳びが、まさか過去の回想から現在に戻ったことを示すアイテムとして機能するなんて!小道具の使い方が本当に上手い!

震災前後の及川家の様子が明らかになったところで、またしても新次が失踪。これは辛いな…。

今日は本当に辛い回だった。いつか来るだろうと覚悟はしていたけど、やっぱり精神的にキツかった。

第38回(7月7日放送)

新次は、かつて自宅があった場所で酔いつぶれていたところを無事発見される。震災から数か月たったころ、耕治は新次にもう一度船に乗ることを勧め、銀行員としてもサポートをすると約束していた。しかし、結果として2人は決裂してしまう。百音は、当時の耕治の悔しい様子を思い出して、今の自分に何ができるか自問自答する。すると、そこに菅波(坂口健太郎)から、電話がかかってくる。

https://www.nhk.or.jp/okaerimone/story/week_08.html

新次は、かつて家があったところに一晩座って、あの留守番電話を聞いていたのか…そりゃ酒を飲みすぎて酔いつぶれるのも、無理ないよなあ。

また、同じ亀島でも、永浦家が坂を登った丘の上に建っているのに対して、及川家は海のすぐそばに建っていたんだな…。だから美波さんは津波から逃げ切れなかったし、家も流されてしまったわけか…。

そして再び回想シーンへ。
震災後に、船を復旧させるために、銀行から融資を受けようと奔走する新次と耕治。ところが、新次が複数の金融業者からの借金を隠していたことが判明。融資の話は白紙となり、新次から裏切られた形となった耕治も、船を諦めろと新次に詰め寄る。

そんな経緯があったから、幼馴染で仲の良かった漁師の新次に対して、耕治は船に乗ることを諦めさせたのか。切ない…。

今の耕治も、新次に対して苦悩する。
「何にも亡くしてない俺には、何ができるんだよ…」
…モネも耕治も、同じ苦しみを味わっていたわけか…。

そんなモネに、菅波先生から電話が掛かってくる。モネの話しぶりから、何かあったことを察するも、決して詮索せず、聞くことに徹した菅波先生。口下手だし性格もつっけんどんだけど、相手の話を傾聴する姿勢は本当に素晴らしい。
モネも、こみ上げてくるものを抑えながら、それでもしっかりと、今やるべきことだけを見据えてる。ここでもまた、縄跳びが、モネの気持ちを落ち着かせるのに役立つとは…。

第39回(7月8日放送)

ひとまず永浦家に連れられてきた新次は、耕治や亜哉子、龍(藤 竜也)の前で、長い間抱えてきたどうにもならない苦しさを吐露する。離れてその姿を見ていた百音や未知。すると、そこに突然亮が現れ、父の苦悩を聞いたことで、ある行動を起こす…。

https://www.nhk.or.jp/okaerimone/story/week_08.html

新次は、立ち直れないのではなく、立ち直りたくないということが良く分かった。愛する者から取り残された者の孤独が、痛切に伝わってくる。

そこに息子であるりょーちんが登場。永浦家のカラオケを出して、震災前に美波さんがよく歌っていた曲を歌って、新次を励まそうと試みる。でも、今の新次にそれはまだ早過ぎる。早すぎるんだよ…。父親と母親への想いが空回りするりょーちんが、痛々しくて辛い。りょーちんもまた、自分と父親の傷を癒そうとして苦悩し続けているんだよな…。

「あいつはまた繰り返すと思う。でも今日ダメでも、明日からまた始めればいい」
耕治のこのひとことが暖かくて、グッときてしまった。沁みる…。

今日はズシンと心にきたな…。

第40回(7月9日放送)

新次が見つかった翌日、百音が気象予報士試験の勉強をする部屋で、幼なじみたちはボードゲームを楽しんでいた。やがて、ふとしたことで、亮が、自分たちの世代の将来について語りだす。百音が登米に戻る前日、亜哉子は百音と未知に、自分の人生を引き合いにアドバイスをする。そして翌朝、百音は漁港近くの海沿いに、ひとりでいる新次の姿を見つけて…。

https://www.nhk.or.jp/okaerimone/story/week_08.html

りょーちんは、船の生活に慣れないのか…

「海を嫌いになれない」
この言葉は、海のそばで生まれ育ち、海とともに暮らし、海で生計を立て、海に生かされているりょーちんから発せされるからこそ、重くて切ない。

震災から立ち直るのと同時に、親離れの時期でも、あるんだよな…。

島を出て海辺を歩くモネの前に、気嵐が現れる。そして霧がすごく濃い…!

かつて朝岡さんと一緒に見たのと同じ霧だけど、霧のでき方を自分の言葉でスラスラと説明するモネ。そこにもまた成長を実感。

ちなみに、同じ海や川の上にできる霧でも…
・気温より水温の方が高くて、水の上で熱せられて湿った空気が、その周りの冷たい空気と混ざってできる霧:蒸気霧
・気温より水温の方が低くて、温かく湿った空気が風で運ばれてきて、冷たい水面の上で冷やされてできる霧:移流霧
という違いがあるのです。

気象予報士試験の実技科目では、このように「なぜ霧ができるのか」といった気象現象が起こる原因を、数十文字以内で記述するような問題も出題されるのです。なので気象予報士試験の対策をしているうちに、気象現象を説明するための国語力も自然と身に付いていくんですね。
モネの気象予報士試験の合格も、もうすぐだな…。

「春は、悲しいだけの季節じゃない」
…今週は色々と切ない話が多かったけれど、今週の締めの言葉として、すごく胸に沁みるし、救われた気持ちになった。

朝ドラのあとのゲストに、りょーちんこと永瀬廉!
そう言えばアイドルだった。王子感半端ないな…!
そして、送り火の場面で、りょーちんがみーちゃんの腰に手をかざして支えようとしていたのは、アドリブだったのか!
天性の人たらしだ…。

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プロフィール

気象予報士。ほぼ独学で第55回気象予報士試験に合格。新潟県上越市出身。川崎フロンターレのサポーターで、全国各地へのサッカー観戦やご当地グルメの食べ歩き、温泉めぐりが趣味(現在自粛中)。好きな季節は春、好きな雲は積雲。SEから気象に関する仕事への転職に向けて準備中。

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